セクシャルブックマーク

〜レス妻の目覚めの記録〜

これまで見てきた性情報のレビュー

このブログが初めての方→ 目次 >>第一部 : >>第二部 | ブログ感想

これまで見てきた性情報のレビュー

 

前回の投稿

 

では、これまで見てきた性に関する情報源の中で、私ならどれを教科書としておすすめするかご紹介しました。今回は、その他の性に関する情報のレビューというか、付き合い方のコツみたいなのをまとめたいと思います。

 

 

 

AV・エロ動画

前回の投稿で、「AVは教科書ではない」と書きましたが、それを踏まえて敢えて女性は一度は観た方がいいんじゃないかと思っています。何故かと言うと、男性がどのようにしてセックスを学んでいるかを知るためです。

 

例えば、セックス中の男性の愛撫が痛くて、女性が「優しくして」と言ったとします。でも、何故か逆に激しくされてしまい、伝えたことがそのまま伝わらなかった、という経験はありませんか?

これ、何が起きているかというと、AVを教科書だと信じ込んでいる男性は、激しいほど女性は感じると勘違いしているため、「優しくして」という言葉を「激しくして」という意味だと変換してしまっているからなんです。男性は「AV脳」になっていて、女性の言葉をそのまま受け取れなくなっているんですね。

 

私がセックスについて調べるほど、男性と女性でセックスに対する世界観が全く違うことを知り、これまでいかにコミュニケーションが成立していなかったかを思い知らされました。だから、「優しくして」だけじゃなく「痛いから優しくしてほしい」ときちんと(かつ相手の自尊心を傷つけないように…これが特に難しいのですが)、できれば具体的に言わないと伝わらないのです。

 

そのためのポイントは、AVを観ながら自分が何を不快に感じるか意識することです。それと同時に、女性が大切に扱われている女性向けAV(後述)や、前回の記事でご紹介したアダム徳永さんのDVDなどを観て、自分がどうされたら嬉しいのか、を知ることも重要です。

 

一般的なAVで描かれていることは、実際のセックスでも再現しようとされてしまう可能性があるわけですが、いざセックスが始まったら、女性はなかなか自分の気持ちを伝えるのが難しくなります。自分がされて嫌なこと、また本当はどうしてほしいのか、その場で急に思いつくものではないので、事前に自分で知っておくと、2人の時間がより楽しめるのではないでしょうか。

 

セックス中の女性の心理は、こちらの記事も参考になるかと思います。

sexual-bookmark.hatenablog.com

 

さらに踏み込んで知りたい方はこちらもどうぞ。

sexual-bookmark.hatenablog.com

 

女性向けAV

AVって実は女性向けの作品もあって、一般のAVを女性が観ることで学びがあるように、女性向けAVを男性が観るのもたくさんの発見があると思います。女性が何を望んでいて、何を嫌がるのか、知ることができるからです。

 

以下の記事では、AV男優の一徹さんが、女性向けAVの専属男優として活動されていた経験から、一般のAVと女性向けAVの違いについて述べられています。

www.huffingtonpost.jp

 一般の男性向けAVでは

女性をイカせたい、というファンタジーが強いですね。(中略)「俺はこの人をいかせることができた。モノにした」という支配欲が満たされるファンタジー

 

あと、男性は本当に視覚重視

 

セックスに至るまでのプロセスは早送りされます。

 

という特徴があり、一方女性向けAVでは

シルクラボで僕が演じている女性向けのAVでは、そのプロセスこそが重要なんです。女性向けで大切なのは、愛されたい、大事にされたい、という気持ちの部分。

「そのプロセス」とは、一般のAVでは省略される、セックスに至るまでの男女の出会いや関係性などです。

 

コンドームをつける描写も女性向けAVではマストです。彼女を大切にしているという表現のひとつだからです。指も基本は1本。挿入してからも、ゆっくりソフトにだんだん盛り上がっていく。

 

という違いがあるそうです。

 

一般のAVも女性向けAVも「ファンタジー」であることには変わらないのですが、一徹さんが所属されていたシルクラボでは「男性向けAVに対する不満をすべて排除して」作品を作っているそうです。なので

 

男性にとっては、実は女性向けAVのほうが、ファンタジーではあるものの、より女性が望むリアルに近い教科書かもしれません。

と取材に答えられています。

 

なので、男性のみなさん、ぜひ一度女性向けAVをご覧になってみてください。

 

こちらに女性向けAVのリンク貼っておきます。記事中に出てきた「シルクラボ」と、一徹さん自身が監督・出演する「RINGTREE(リングツリー)」。

 

記事のもう少し詳しい内容は、一徹さんの著書に書かれていますよ。

f:id:uppe-san:20201006150333j:plain

一徹『セックスのほんとう』

 

 

しみけん性愛論書

この動画は、AVメーカーであるプレステージグループMGSによる企画動画。

昨今、男性が”女性にヤリ捨てされてしまう”現象がでてきているらしく(?)そうならないためにはどうしたらいいか、一般男性のテクニックの悩みを集めてAV男優しみけんさんに回答してもらう、というもの。

しみけん性愛論書(分割バージョン)

こちら↑は分割バージョンで、フルバージョン(文字起こし有り)はこちら↓

 

AV男優ならではのテクニック理論などが展開され、しみけんさんの素晴らしいトークでぐいぐい引き込まれる動画ですが、実は女性にとって一番大切な部分がすっぽりと抜けてしまっているという話を、こちらの記事で書かせてもらいました。

 

 

前回の記事で、私はアダム徳永さんのスローセックスをおすすめとして挙げましたが、例えば女性が男性のセックスに不満があって、なんとか変わってもらいたい時、いきなりスローセックスを持ち出すのは、実は結構危険なんですよ。男性によっては、全否定されたようなショックを受けて、場合によっては怒らせてしまうかもしれないからです。

 

そんな時はまず、しみけんさんのこの動画を観てもらったり、 一緒に観るのがいいのでは、と考えています。何故かというと

  • AVを教科書にしている男性が多いので、AV男優の言葉は比較的受け入れやすい
  • しみけんさんのことを嫌いな男性もいるけど、経験人数1万人という、好き嫌いを超えた説得力がある

からです。

 

この動画、「女性にとって一番大切な部分が抜けている」とは書きましたが、テクニック解説自体は素晴らしいですし、

気持ちいいセックスっていうのは、動きません。

とか

余計なことやらないの。自信のない人ほど余計なことやりたがる。

と伝えてくれているので、激しさや興奮を競い合うAVのようなセックスを見直してもらうきっかけになると思います。

 

 

女性の絶頂ブログ

セックスで気持ちよくなっている女性たちのオーガズム体験ブログ。体験の様子が文章と動画で紹介されています。

f:id:uppe-san:20200627132305j:plain

女性の絶頂ブログ

 

私にとってこのサイトとの出会いは、自分が求めるセックスを見つける上でのターニングポイントとなりましたが、ある意味「劇薬」みたいなサイトだと思ってます。体験女性の様子が、一般的なセックスで描かれる女性像と全く異なるからです。

 

記事中の動画を見ることで、人によってはこれまでの常識は間違いだらけだったと目覚めが起きるかもしれないですし、一方で、特に男性は今までの自分のセックスが否定されたような強いショックを受けられるかもしれません。でもまぁ映像で見せられたら、認めざるを得ないんですけどね。演出のないありのまま姿が映し出されていますから。

 

また、視覚的なインパクトが強い分、他にも刺激的な動画や画像があふれているので、そっちに引っ張られてしまって、大切なことを見逃してしまう人もいると思います。

 

私がこのサイトを見たとき、「本当に感じている女性の姿は美しい」と衝撃を受けましたし、自分が本当に知りたかったことががたくさん散りばめられていると感じました。ただ、それが体系的にまとめられているわけではないので、自分で拾い出す必要があって、しかも拾い出してるつもりが、気がつけば、刺激に反応して思考停止してしまってることが結構あったんです(笑)

 

とりあえず平静を保ちながら見るのが難しく、誘惑に負けないよう「中イキ」「女性用性感マッサージ」「コラム」あたりのカテゴリ記事を中心に読んでいました。取り扱い注意なサイトではありますが、大切なメッセージをたくさん伝えてくれている素晴らしいサイトだと思ってます。

 

こちらの記事で大切なところを取り出してまとめているので、良ければ参考にしてください。

 

 

それにしても、こちらの「女性の絶頂ブログ」や、前回の記事でご紹介した「セックス(H)で失敗しない100のやり方と方法」などを読んでいて改めて気づいたのは、女性はセックスの上手な人のところにどんどん集まるのだな、ということ。結局それだけ多くの女性が、AVを教科書にした一般的なセックスに不満を持っていることの裏返しなのでしょうね。

 

 

医師によるセックス本

医師によるセックス本も少しですが、読んでみました。

 

あくまでも、「幸せなセックス」についで何か書かれているか、セックスの教科書になるかという視点で読んでいた私の感想です。

 

基本的に、間違った知識でセックスをするとどうなるかの事例が豊富で、妊娠や性病のこと、傷つかないための知識などを学ぶには大変参考になると思います。ただ、どうしても医療の現場を通しての視点なので、セックスで傷ついている女性がクローズアップされがちなように思いました。

 

セックスを楽しむための方法も少し書かれていましたが、個人的な体験談が元となるので(確かな文献を参考にされていると思われるものの)、どうしても実例に限界があるし、もう少し詳しい性メカニズムの話がほしかったですが、それを知りたければ、専門書をあたった方がいいのだろうなと思いました。

 

でも、間違ったことは正してくれるし、現象の理解にも役に立つ。リスクを想定して対策を取るという観点からも、一冊は絶対読んでおいた方がいいと思います。 

 

参考文献
・北村邦夫. 専門医が伝える40代からの幸せ♡セックス. 中央公論新社, 2010
・宋美玄. 学校では教えてくれないセックス・妊娠・出産の話: 女医が教える後悔しないために知っておきたい11の事. 光文社, 2015.

 

f:id:uppe-san:20200726202424j:plain

 

以上、私がこれまで見てきた情報を振り返ってみました。

 

性に関する情報は、なかなか人とオープンに話すことが難しいので、向き合う機会が少ない分、自分がたまたま目にした情報に影響されやすいと思います。でも一人一人の人生にとって大切なことでもあるので、飲み込まれることなく、逆に拒絶してしまうこともなく、情報とうまく付き合っていけるといいなと思います。一つの感想として参考にしていただけたら幸いです。