R18+指定映画を観に行く
エッチな情報をいろいろ調べるようになっていた時、ある映画の広告が目に止まります。
映画『娼年』
主演:松坂桃李
脚本・監督:三浦大輔
原作:石田衣良「娼年」
娼夫となった大学生・リョウと、様々な女性たちとのセックスを描いた小説を映画化したもの。
肉体の触れ合いが、心を開いていく。
欲望の秘密はその人の傷ついているところや、弱いところにひっそりと息づいている。
予告編を見終わった後も、この言葉と映像が頭の中でいつまでも居座り続けていました。
映画が観たい、でも恥ずかしい…
しばらく悩みましたが、思い切って映画館に足を運びました。
登場人物たちが肉体の関係を通じてどんな傷を、どんな風に癒していくんだろうと興味を持ったからです。
いや、正直に言うと、他人がどんなセックスをするのか知りたいし見たい、と思ったのです。
幸せなセックスの秘密が隠れているのかもしれない、そんな期待もありました。
映画館に行くと観客は、カップルか女性一人が多く、年齢層は30−50代くらいでしたでしょうか。若い方はあまりみかけませんでした。
平日でしたが、そこそこ入っていました。緊張と期待を胸に、上映を待ちました。
上映、そして鑑賞
映画を観た直後…自分の気持ちをどう表現していいかわかりませんでした。
良かったとも悪かったとも言えず、いろんな感情が渦まいていました。
そして、全身にすごく力がはいっていました。その緊張は、映画が始まった瞬間からずっと続いていたと思います。
松坂桃李さんの体当たりの演技は本当に素晴らしかったです。
でも描かれているセックスはアダルトビデオ(AV)の延長だなというが、率直な印象でした。
実際、松坂桃李さんは「AVを見て研究した」と言われています(2ページ目)。
そして監督は、妥協しない性表現にこだわっていらっしゃいます。
男性側はとてもリアルだったと思います。
肉体と肉体が触れあう音や男性の細かな動きは、体の中でどんな変化が起こっているのか伝わってくるほどでした。体位のシーンもバリエーション豊富に描かれていました。
ただ、女性側の反応にはすごく違和感があったんです。
どの女性の喘ぎ声も、ほぼ泣き、または叫び声になっていたから。幸せな領域に達した時に漏れ出てくるのは、果たしてそんな声なんだろうか。
本当に感じている女性の姿は、そんなんじゃないはず。
女性は荒々しく扱うことで興奮し、泣いたり叫んだりしているのは「感じている」証拠というのが、世の中の一般的なセックス像なのだとしたら、性描写に関して妥協しないからこそ、男性が持っている世界観があぶりだされていると言えるのかもしれません。
それが、映画を観た直後の感想であり、緊張で体が固くなっていた理由です。視覚的な刺激に飲まれてしまったのかもしれません。
この映画で伝えたかったことは何だろう。
ストーリーにも目を向けていきます。
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